「医学部を諦めるかどうか悩んでいる」
「諦めるタイミングの目安はあるのだろうか」
「他の学部に行って後悔しないだろうか」
医学部を目指している方で、このような悩みをお持ちの方はたくさんいるのではないでしょうか?
私は医学部を目指して浪人していたため、医学部を目指して受験している人の気持ちが痛いほどわかります。
この記事の内容
- 医学部に入ることを諦めた理由
- 医学部を諦めて、他の道に進んで思うこと
この記事を書いている人
- 国公立医学部を目指して2年間浪人
- 2浪の末に工学部に入学
- 大学院で電子工学を専攻
- 一部上場企業4社に合格
この記事を読むことで、私が医学部を諦めた理由と、他の道を選んでどうなったかを知ることができます。
この記事は5分程度で読み終わります。医学部を諦めるかどうか悩んでいる方はぜひ最後まで読んで、参考にしてください。
医学部を諦めた理由3つ
私は2浪の末に医学部を諦めて、工学部に進みました。
せっかく浪人したのに医学部を諦めてしまったら、これまでの努力がもったいないと感じて(サンクコスト)、諦めきれない方も多いかと思います。
私もそんな葛藤がありました。しかし、自分の状況を改めて分析すると、医学部を諦めて、進路を変えたほうが自分にとってプラスになると考えました。
センター試験が苦手だった:医師に向いていない
センター試験が苦手だったことが1つ目の理由です。
私はセンター試験本番や模試でよくケアレスミスをしてしまい、思うように得点を伸ばすことができませんでした。そして、私はケアレスミスしやすい人間であることに気づきました。
医師という仕事は患者の体を預かり、診察や治療を行います。そのため、よく言われることですが、医師の仕事に間違いがあってはなりません。
ケアレスミスしやすい私が医師になってしまうと、とんでもない迷惑をかけてしまうということに気づきました。つまり、私は医師に向いていなかったのです。
センター試験が苦手である原因を探ると、ケアレスミスの多さに気づき、私のこの性質が医師に不向きであることを悟らせてくれました。
医師になるべき人は他にいる
医師になるべき人は自分の他にいることに気づきました。
人には向き不向きがあります、センター試験が苦手だったことに関連するんですが、私は医師には向いていません。
一方で、医師に向いている人もいます。失敗が少ない人です。人命を扱う職業である医師に失敗があってはいけません。誰もが失敗が多い人よりも失敗が少ない人に医師になってほしいと思うはずです。
多くの国公立医学部ではセンター試験の配点が大きいです。ケアレスミスが少ない人はセンター試験で高得点を取ることができます。つまり、ケアレスミスが少ない(失敗が少ない)人が国公立医学部に合格しやすいシステムになっているのです。
このように受験では、医師に向いている”失敗が少ない人”が医学部に合格しやすい、合理的なシステムになっています。
このように自分よりも医師になるべき人がいること、さらにそんな人たちは医学部に入学しやすいシステムになっていることに気づきました。
本当にやりたいことは医師ではないと気づいた
本当は医師になりたいわけではないことに気づきました。
2年目の浪人になると、はじめのころに持っていた目標に対する気持ちを客観的に見られるようになっていました。そして私は医師になることによって得られるお金や地位を欲していたことに気づきました。
もちろん人の命を助けたいという使命感もありましたが、上に書いたように、医師に向いていない自分がそれをする必要はありません。他にもっと適任がいるのですから。
結局は医師が行う仕事内容でなく、医師になることによって得られるものを欲していたのです。つまり本当にやりたいことは医師の仕事ではありませんでした。
他の道に進んで思うこと
私は浪人2年目の10月ごろに医学部を目指すことをやめて、工学部に入りました。
自分が大学で何を勉強したいかを知るために色んな大学のホームページを見ていました。とある大学のホームページで電子工学に興味をもち、工学部への進学を決意しました。
医療関係とは異なる道に進んで思うことをまとめていきます。
電子工学科について気になる方は以下の記事をどうぞ。
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自分の適性に合った道を選ぶことができた
工学部に進むことで、自分の適性に合った道を選択することができたと思っています。
上の「医学部を諦めた3つの理由」でも書いた通り、私は医師には向いていませんでした。
ではよく失敗してしまう自分はどのようなことに向いているのだろうかと考えた結果、研究や開発が思い浮かびました。
研究や開発では1つの失敗が大きな成功につながることがあります。
例えば、ノーベル化学賞を受賞した田中耕一さんは別々の実験に使う予定だった試料を間違えて混ぜてしまいました。その混ぜてしまった試料を検査することが新しい科学的手法のきっかけになりました。この研究成果がノーベル賞に繋がりました。
このように研究や開発に限りませんが、失敗が大事故に繋がらないような職種では失敗を活かすことで、大きな成功を得ることができます。(失敗してばかりでなく、活かすことが大事ですが)
失敗を活かすことができるということ、さらには自分が興味のある分野であることを考えると、自分の適性に合った道を選択することができたと思います。
人生を楽しむことができるようになった
医学部を諦め、自分が”欲しいもの”が得られる道ではなく、”やりたい”ことができる道を選びました。その結果、人生を楽しむことができるようになりました。
”欲しいもの”を得るための道は興味がないだけではなく険しいものです。一方で、”やりたい”ことができる道は過程そのものを楽しむことができます。
例えば、私の場合、欲しかったものは医師になることで得られるお金と地位です。欲しかったものを得るためには
- さらに数年浪人して、医学部に入学
- 6年以上医学部で勉強
- 2年間の研修
これらは私にとって興味がないことであり、とても難易度が高いことです。
しかし、私は”やりたい”ことを選択したことで、
- 大学で興味のあることを学んだ
- 大学院で興味のあることを研究した
- 企業の研究職に就職した
これらは”欲しかったもの”という結果ではなく、”やりたいこと”という求めていた過程です。この過程が私の人生を充実したものにしてくれています。
まとめ
医学部を諦めた理由と他の道に進んで思うことをまとめました。
これまでの努力が水の泡になることを恐れたり、意地を張ったりして、諦めるという選択をとることが難しいかもしれません。
しかし、一度冷静になり自分を見つめなおすことで、別の道が開けるかもしれません。
私は医学部を諦めたことを全く後悔していません。むしろ、自分で考えて決断したことを誇りに思っています。
この記事が医学部を諦めるか悩んでいる方の参考になれば幸いです。
以上です。