「研究室ってどうやって選べばいいの?」
「ブラックな研究室はいやだな、、、」
「研究内容は大切なの?」
学部生でそろそろ研究室に配属されたり、大学院に進学する人の中にはこういった不安を持っているかもしれません。
今回は研究室の選び方について3つに絞って紹介します。
この記事の内容
研究室選びで見るべきポイント
- 自主性を尊重してくれるか
- 学生同士でコミュニケーションをとれているか
- 就活を優先させてくれるか
この記事を書いている人
- 理系大学院を卒業
- 研究室選びに失敗した
- 就活には成功(一部企業4社に合格)
この記事を読むことで、研究室を選ぶ際に見るべきポイントを知ることができます。
また、この記事は5分程度で読み終わります。研究室選びに後悔したくない方はぜひ最後まで読んでみてください。
研究室選びで見るべきポイントは3つだけでいい
研究室には修士課程で卒業する場合、2年間所属するため、自分に合った研究室に入りたいですよね。
そして、よく言われる研究室選びで見るべきポイントとして、研究内容、コアタイム、研究費、研究実績、教授との相性などがあげられます。
もちろんこれらの事はすごく大切なことです。しかし、私は以下の3つで良いと思っています。
研究室選びで見るべき3つのポイント
- 自主性を尊重してくれるか
- 学生同士でコミュニケーションをとれているか
- 就活を優先させてくれるか
はじめに挙げた全ての条件を満たす研究室はほとんどありません。また、1日の研究室訪問で知ることができる情報量には限界があります。そのため、見るべきポイントは重要な3つに絞るべきです。
自主性を尊重してくれるか
1つ目の見るべきポイントはその研究室は”自主性を尊重してくれるか”です。
何事にも当てはまることですが、自主的に研究をすすめられる環境であれば、2年間の研究生活は充実したものになります。言われたことをやるだけではつまらないです。
具体的にどのような研究室がいいのかを見ていきましょう。
実験やシミュレーションをやりたいだけできるか
実験やシミュレーションをやりたいだけできるかを研究室訪問で確認してください。
研究の中心的な作業は実験やシミュレーションである場合が多いです。この部分に制限がかかると、研究を主体的に取り組むことは難しくなります。
例えば、私が所属していた研究室の場合、実験できる期間は1年の内で3か月しかありませんでした。残りの9か月はシミュレーションやデータ解析をしていましたが、正直暇な時間が多かったです。
また、解析に使用するプログラミング言語のライセンス数に限りがあったため、自分で無料の言語を探さないといけませんでした。
さらに1台の計算用コンピュータを研究室全体で使用していたため、自分がシミュレーションに使用できる機会は限られていました。
このように、実験やシミュレーションを(やらされるのではなく)やりたいだけできる研究室を選ぶことで有意義な研究生活を過ごすことができます。
提案を受け入れてくれるか
提案を受け入れてくれるかは大切なことです。訪問した時は学生に「学生の意見はどれぐらい受け入れてくれるか」を確認してください。
実験やシミュレーションで気づいた「こうしたら上手くいくのではないか」ということを教員に相談したときに、しっかりと議論をしてくれる研究室が望ましいです。
対等に議論してくれない教員
私がいた研究室ではほとんどの意見がすぐに却下されていました。教員の中には学生を見下して、対等に議論しない人もいます。自主的に取り組みたいという気持ちは人一倍持っていましたが、ことあるごとに却下されていては気持ちがなえてしまいます。
本来、研究では当事者が試行錯誤して、プロジェクトを前にすすめていくものです。しかし、それを学生には許さない研究室があることも事実です。
このように、提案を受け入れてくれるかは大切なことなので、研究室訪問した際は学生に質問してみてください。
学生同士でコミュニケーションをとれているか
2つ目の見るべきポイントは「学生同士でコミュニケーションをとれているか」です。
学生同士のコミュケーションは言うまでもなく大切です。研究室という狭い社会でコミュニケーションがとれていないと、とても苦しい研究生活になってしまいます。
助け合いが大切
研究室では助け合いが大切です。
研究を進めるにしても、自分一人でできることは限られています。同期や先輩、後輩と力を合わせることで、一人ではできなかったことを達成することができます。
また、教員との仲が悪い場合でも、学生と仲が良ければ、研究生活はなんとかやっていけます。
私は修士課程の2年間研究室に所属していましたが、研究、就活、学会発表、修士論文の作成と発表など、様々なイベントがありました。ほとんどが初めて経験することだったため、他の学生にわからないところを聞いたり、相談しあったりすることで乗り越えることができました。
また、教員の愚痴をこぼせるのも学生同士ならではです。ときどき帰りの電車で他の学生に愚痴をこぼしていたことを覚えています。1人で抱え込むよりも、共感しあえる仲間に相談するほうがずっと健全です。
このように学生同士で助け合うことはとても大切なことです。
孤独にならないために
孤独にならないためにもコミュニケーションは大切です。
研究室という数人から数十人という狭い社会で孤独を感じるのはとてもつらいです。カウボーイビバップというアニメで、「人の中で一人ぼっちだって感じるより、1人っきりで孤独を感じる方がまだマシ」というセリフがあるんですがまさにこれです。
学生同士でコミュニケーションとれていないと、疎外感を感じたり、一人ぼっちであると感じてしまうんです。
研究室に来なくなった後輩
私が卒業する直前に研究室に来なくなった後輩がいました。その学生はまじめで頭も良かったんですが、他の学生とあまり会話ができていませんでした。そして、必修科目であった中間発表を欠席したときから研究室に来なくなってしまいました。おそらく、他の学生になじめなかったことで、研究室に行くのが嫌になってしまったんだと思います。
このように研究室という狭い社会で孤独にならないことはとても大切です。
就活を優先させてくれるか
3つ目の見るべきポイントは”就活を優先させてくれるか”です。
就活のために研究室に入るという学生もいるかと思います(私もその1人です笑)。
研究室を選ぶ際には、就活は見逃せないトピックです。
研究より就活のほうが大切
これは学生の本音ですが、研究よりも就活のほうが大切ですよね(笑)?
研究は修士の場合、2年間だけですが、仕事は一生ものです。人生の長い道のりを考えるなら、就活のほうが大切です。
パワハラ教授の勘違い
とある研究室の話なんですが、そこの教授はパワハラで学生の間で有名でした。学生が「企業の説明会に行くので、その日は研究室を休みます」とその教授に伝えると、こう言われたそうです。
「研究と就活どっちが大事なんだ!?」
教授は当然研究のほうが大事だと思っていたんでしょうが、学生からしたら就活のほうが大事に決まっています。なんという勘違いをしているんだろうと、その話を聞いたときは思わず笑ってしまいました。
このように、就活を優先させてくれない研究室もあるので気をつけてください。
就活は自分次第
就活は自分次第です。どこの研究室に所属しているかはあまり関係ありません。
もちろん、就活を全くさせてくれない研究室に入ってしまうと、就活を失敗してしまうかもしれません。
しかし、力のある研究室に入ったから、就活で成功できるとは限りません。面接で見られるのは研究室ではなく、学生自身です。
しょぼい結果でも話し方で勝負
修士の就活では研究成果を見せるように言われる場合もあります。しかし、私は研究で良い成果を出せないまま就活の時期になってしまいました。面接で研究の話をするときはどれだけ良い結果が出せたかではなく、どういうことに挑戦していて、この研究が上手くいけばどれだけ意義があるかを熱く語るようにしていました。すると思いのほか相手の反応が良かったことを覚えています。
考えてみれば、面接官たちは自分の研究に関しては全くの無知です。そのため、成果が出ていなくても伝え方次第で、「この学生は凄いことをしている!」と思ってもらうことは十分可能です。
このように就活ではどの研究室に属しているかではなく、その学生がどのような人間かを見ています。結局のところ、就活は自分次第ということです。
まとめ
今回は研究室の選び方について以下の3つの見るべきポイントを紹介しました。
3つのポイント
- 自主性を尊重してくれるか
- 学生同士でコミュニケーションをとれているか
- 就活を優先させてくれるか
研究室選びで悩んでいる方の参考になれば幸いです。
以上です。